今日はマダコの解剖をしてまいりました。
とはいっても、なかなか大きくてお値段も張る立派なタコさんですので人数分30匹…というのはさすがに無理だったらしく、院生が解剖の実演をやるのを私たち学部生は見ておっただけでしたけれども。
今日、見ながら思ったんですけど。
誰だよ最初に「頭」にハチマキした可愛いタコさんの絵を描いたやつは!
タコは頭足類という名前から分かりますが、あのぽっこりふくらんだまるい部分はおなかでございます。しかも口は足の内側にあります。あの漫画のタコさんはことごとく間違っているのですよ。
一応、どんなにデフォルメしても、イヌなら頭があって胴体があってそこに足と尻尾が生えている絵を描きます。でもタコはなぜかあのおなかに目と口を描いて、しかもきちんと真っ赤に塗るのですよ。真っ赤なのはボイルタコです。実際のタコは茶色とオレンジを混ぜたような汚いムラムラの色をしてて、
ほんと可愛げのカケラもありません。
…なんでここまでタコさんをこきおろすかといいますと、私がタコさん大嫌いだからです。まことに単純。
あのうにょうにょっとした食感が我慢できません。さらに吸盤があるのも気色悪いので駄目です。ええ、勿論イカさんも嫌いです。
こんなことを書くと、タコさんイカさん好きの方には「美味しいのにっ!」と怒られるかもしれませんが、ダメなもんはダメです。なんか、解剖で内臓がでろでろ~っと出てきて、はいこれが肝臓、これが心臓、これが鰓、なんて説明される気色悪さよりも、タコそのものに対する嫌悪感のせいで…他の人が吸盤とかつついて遊んでいるときに鴫野は机の端っこで小さくなっていたのです。
内臓の免疫はありますが、タコの免疫はない!
しかもナマのタコさんはねばねばの液を全身にまとってるんだよ。鴫野は納豆を除くねばねばも苦手です。オクラも嫌いです。
ねばねば、うにょうにょ、吸盤の3要素が揃ってますから、タコさんを嫌いになっても仕方ありません。
そんなわけで「うげげ…」と思いながらタコさんを見ておりますと、解剖が済んでひととおり内臓を摘出され、これが人間だったら猟奇殺人もいいところのタコさんの足を、さらに同級生が解剖バサミでぎちぎちと切断するのです。
ええ、もう何をしているかわかります。
足を持って帰ってタコヤキパーティをするつもりなのです。
はい足が1本、2本、と8本まで数え終えた同級生は、それをきちんとビニルの袋にいれて学生控え室(と呼ばれる休憩スペースがある)に持っていきましたよ。
ええもうあとは好きにしてください。
鴫野は粉モンは大好きですがタコさんにつきあってる暇はありませんのでさっさと帰りました。
正確に言えば、鴫野はタコヤキのタコを取り出したやつは好きです。
タコを入れないで焼いたやつはもっと好きです。…要するに「タコなし焼き」が好きです。それ、ただの粉焼きw
何と言われようが粉焼きで結構です。
そこまで粉モンが好きなのは大阪人の血としか言いようがありませんが、まあそんなわけでタコさんは皆様に美味しく頂かれたことと思います。
まあ、あそこまで有効利用されたらタコも浮かばれるだろうて。
昨日のカニ、一昨日のエビは「生ゴミやんなあ」と教官に言われてそのまま捨てられましたから。
さらにどうでもいい話。
ただの解剖でははい実験動物はきちんと死骸を保管しておいて、あとで霊園で焼却&供養されるそうです。
ちゃんと記録用の帳簿があって、ぱらっと中を見てみると…「マウス、ラット、カエル、ヒヨコ、タマゴ」
タマゴてw
まあ有精卵なんでしょうけれども、タマゴまで供養されるのにエビさんカニさんは哀れなことです。
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