なんかほとんど毎日絵ばかり描いてる気がします。
…というのはネットではなく、実習の話。
今日は
ダニやゴカイや植物みたいなゲテモノではありませんでしたが…
ネズミちゃんの腎臓と肝臓を顕微鏡で見ながらスケッチしてきました。なんかゲテモノ度数がアップしてるようですが、こう見えて鴫野は内臓に免疫があるのです。
なにしろネズミちゃんカエルちゃんの腹をこの手で掻っ捌き、リアルな内臓を見て「おおおお!!」と感激した人間です。
んでもって、78年度のドラマや映画版『白い巨塔』でリアルな手術シーンを見て「
きゃああぁぁぁっ財前センセ素敵メス捌き!」と、卵とじうどんをずるずるすすりながらテレビの前で叫んでいた人間です(…ちなみに財前先生は何をしても『素敵!』になってしまいます。誤診して偉そうにしてても『素敵!』でございます)
さらに言うと血液フェチでもありますので、採血が好きです。んでもって酵母を数え終わった空き時間にはスライドガラスを1枚失敬し、自分の指先から採った赤血球と白血球の眺めてニヤニヤしていた人間です。
ここまでくると、生物学を学ぶために生まれてきたような気もする鴫野ですが、残念ながらおつむはあまりよろしくないらしく、成績はかな~り下のほうです。ぎゃふん!
まあそんなわけで、実は内臓好きの鴫野ですから、ネズミの内臓観察は楽勝…と思いきや、これがなかなかうまくいかないのです。
まず腎臓。
これは結構さらっといきました。
ネズミちゃんの腎臓も、きちんとソラマメの形をしています。んでもって超重要部位である糸球体とボーマン嚢がスケッチしてくれと言わんばかりに、ものすご~く分かりやすく見えています。
あとは画力の問題です。
鴫野はイラスト好きですから、とりあえずでっかく細胞を描いて、シャーペンで点描で陰をつけます。この陰をつける作業がなかなか面倒ですが、陰をつけなければ何を描いているのか自分でさっぱり分からない程度までスケッチが単純化されちゃっているので頑張ります。要するにカモフラージュです。でもたまに、スクリーントーンを貼ってやりたくなります(笑)
そして。
肝臓です。
これが厄介なのです。
テキストには「肝臓の中の小さい動脈と静脈と胆管」の写真が載っています。先生はテキストの写真を参考にしろ、とおっしゃいましたので、ここは小さい血管と胆管を見つけなければなりません。参考よりむしろテキストの写真を写したほうが手っ取り早いようですが、そこが落とし穴です。
実物はテキストほど綺麗には見えません。
頑張って小さい血管を探すのですが、顕微鏡の視野いっぱいに広がるのはのっぺりと染色された肝細胞ばかりです。どこを見てものっぺり。たまに小さい隙間を見つけて「血管か?」と思うのですが、本当にただの隙間だったり、小さい静脈しか見つけられなかったりします。
そしてひたすら探すこと十数分。そろそろ頭が痛くなってきますが、スケッチをしないことには単位が出ないので頑張ります。必死です。
なんとか「静脈と胆管
らしきもの」を発見した鴫野は、もう面倒くさいや!とばかりにケント紙の裏面にでっかく2つの管を描いて、その周りに細胞を描いて、さらにその周りにはほとんど捏造でしかない、というよりほとんど単なるマルにしか見えない肝細胞らしきものを描いて点描で陰をつけます。
面倒でも陰でゴマカします。
そして、漸く肝臓も描き終えたのでした。
所要時間は3時間半です。
ひたすら顕微鏡と紙を見ていたので疲れました。
ここまでくると、好きなはずの内臓も鬱陶しいだけです。
ただひとつの救いだったのは…これが
植物細胞のスケッチでなかったことです。
いやほんと。
植物のスケッチとかだったら、細胞の外形を描いたところで力尽きていたはずです(爆)
そして明日はいよいよ…恐怖の「植物・電顕観察」の日です。
今から日中に居眠りしそうな気がしてきました…
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