不毛地帯がドラマ化される、ということで、現在原作を読み直しています。いま1巻の、壱岐が裁判に出たところ。秋津中将が
自殺したり(←すごいネタバレなので、一応反転制にしておきます)
えーとですね。このあたりってのが映画では大幅にカットされておりまして、だからあんまり印象にないのでございます。だって…映画に秋津さん出てきたっけか?というか、終戦~ソ連抑留の場面がものすごく短かったわけで、原作読み直していて「あー、そういやホントはもっと(シベリア編は)長かったんだよなー…」と思ってます。
どうでもいいですが、梅津参謀長って何気にひどくないか?
梅津「壱岐君、関東軍に停戦しろって言ってきてね」
壱岐「それなら停戦命令書を持って行きたいんですけど。でなけりゃ言うこときかないと思うんです」
梅津「じゃあ自分で書いてね★」
(↑あくまで私の脳内フィルターを通した会話。本当はもっとマジメに会話してますが…)
そういうのがいい上官というか、上司になる素質があるって言われるのかしら。
「いいよいいよ、ボクが停戦命令書書いてあげるよ」ってのはいい上司っていうより、単なる「いい人」で終わってしまうってこと?やっぱり要領がよくないと出世が出来ないとか。
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ところで。
不毛地帯で思い出すのが、某K大学模試を受けた日のこと。
現代文の問題で、ちょうど日本が降伏したときの特攻隊の話が出たのですよ。
戦争が終わったとはいえ、最後まで徹底抗戦するんだ!生きて俘虜の辱めを受けるくらいなら死んでやる!って言う特攻隊員と、もう戦いは終わったんだ、と諭す上官。
問題文を読みながら、「降伏するくらいなら」って言って部下とともに自決した壱岐の同期のことやら、停戦命令なんか知るかー!と壱岐に食って掛かる関東軍の人たちのことを思い出しまして。
当時から山崎作品が好きだった私。勿論映画まできちんと観ていた私。
「上官のこのときの心境を記述せよ」という問題で、そりゃもう細かく細か~く心境を語ったのです。壱岐やその部下たちと考えてることは同じだろう、と思ったらいくらでも言葉が湧いてくるっていうか。うん、山崎作品は描写がすごく細かいからね。
そして、見事にバツを食らいました。
記述問題なので、部分点はもらえたんですけども、本文にない裏事情まで分析・記述したおかげで、赤ペンで色んな場所に「不要」と線を引かれておりました。ぎゃふん。
まあ、現代文の記述問題なんて、文章を深読みしすぎるとキリがないってんで、そこまで細かく書かなくていいんだけどさ。そのときはさすがにショックでした。
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まあ、そのくらい思い入れは強い作品だったってことです。でも、読み返すと結構忘れてる部分も多いので新鮮。
とりあえず、しばらくはやまとよ強化月間です。
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